毎年春に、米国カリフォルニア州のパーム・スプリングス(Palm Springs)で行われる世界最大級のレズビアンのための祭典、『ダイナ・ショア・ウィークエンド(Dinah Shore Weekend)』。 世界で最もレズビアンが一同に集まると言われている。この祭典が開催される週末は、小さなパーム・スプリングスの街が数千人、もしかしたら1万人を超えるレズビアンで埋め尽くされるのである。
“砂漠のリゾート”と呼ばれるパーム・スプリングスは、ロサンゼルスから東に約180kmの内陸に位置する小都市で、温暖な気候のため冬は避寒地として人気の観光地。比較的裕福な年配層が老後を過ごす街としても有名な一方、ゲイの割合が高く、実はゲイ・フレンドリーな街でもある。
さて、シーズン1のエピソード11で、ティナ、アリス、デイナ、シェーン、ジェニーの5人が、このダイナ・ショア・ウィークエンドに繰り出すシーンがある。まだ薄暗い早朝にミニバンでロサンゼルスを出発する5人組。往きはおしゃべりなアリスのママも一緒で、アリスは相当嫌そうな顔をしつつハンドルを握る。車中では、一人一人順番に同性愛に目覚めた最初の恋の思い出を語り合い、回想を交えたシーンは面白い。ロサンゼルスからおよそ180kmの距離なので、到着まで車の中でだいたい2時間半くらいワイワイやっていたという設定であろう。
5人組はパーム・スプリングスのホテルに到着して、まず部屋のベランダから下に広がるプールを見渡す。プールを埋め尽くさんばかりの大勢の人を見て、「一箇所にこれほど多くの女性を見たことは今までの人生にない」とつぶやくジェニー。まさに圧巻の風景である。
これらのシーンを観れば、ダイナ・ショア・ウィークエンドの雰囲気がだいたい伝わってくる。集まっている人達の雰囲気、プールサイドでのまったりした過ごし方、夜の派手なイベント、女性だらけのホテルの廊下・・・。出会いもあれば、痴話喧嘩もあちこちで勃発していることだろう。
今年の開催は4月2日~6日。 スケジュールも発表され、イベントのチケットも発売中。さらにグレードアップした企画が催される模様。「Lの世界」のキャストたちもこのイベントに毎年参加しているようだが、今年は、レイシャ・ヘイリー(Leisha Hailey)、キャサリンン・メーニッヒ(Kate Moennig)、エリザベス・キーナー(Elizabeth Keener)、ジェーン・リンチ(Jane Lynch)、そしてプロデューサーのアイリーン・チェイケン(Ilene Chaiken)が出演予定。なかでもレイシャ・ヘイリーは、彼女のバンド “Uh huh-her” としてのミニコンサートもあり。
(詳細はコチラ: The Dinah 2008)