Q: いまは「Lの世界」の仕事に忙しいの?それとも何か他のプロジェクトが始まっているの?
レイシャ・ヘイリー (以下レイシャ): 最近新たにバンドを始めたばかりなんだけど、刺激的だし、今はすごくそれに専念している。
Q: バンドについて聞きたいんだけど、まずその新しいグループを結成したくなった理由は?
レイシャ: 私は長い間、音楽をやっていたんだけど、「Lの世界」が始まって以来、4年間まったく音楽からとおざかっていたの。音楽をやりたくてしょうがなかったけど、また始めてしまう前にこの人だと思える人たちに会うチャンスを待っていたのよ。それで、最近それが叶ったってわけ。一緒にバンドをやっている仲間は、ベースのカミラ・グレイとドラムのアリシア・ワリングトン。バンド名は「Uh Huh Her」。
Q: そのバンド名はどこからつけたの?
レイシャ: まだ公にしていないんだけど、ちょうど先週そうしようって思いついたの。
Q: あなたの設立したマーファ・レコードに新しいアーティストはいるの? それからマーファ・レコード・レーベルとしての目標は?
レイシャ: Michelle Shocked の "Texas Campfire Tape" を聞いて刺激を受けたとき、初めて自分のレコード・レーベルのゴールについて考えたわ。それは外でレコーディングされたアルバムで、アコースティックなの。だから、こおろぎの声や車が通り過ぎる音が聞こえるのよ。その時その時の瞬間を捕らえているから、そのアルバムを聞くたびに不思議な魅力に包まれるの。私たちが聞きなれている音楽とは別に、とてもよくプロデュースされているバンドだわ。そのようなアーティストのレコーディングをするのは面白いコンセプトだと思って、Amy Cookやその他のアーティストのレコーディングをしたのよ。いまは、契約しているアーティストはいないわ。
Q: 「Lの世界」の今度のシーズン4で、あなた演じるアリスに何か新しいことはおきるの?
レイシャ: 今シーズンのアリスは、自分の世界を仲間内だけでなく、外の世界にも広げていくの。新しい人に会ったりデートをしたりして視野を広げてね。シーズンの半分くらいはだいたいそんなことしてて、最終的に本命探しは終わるわ。
Q: アリスが視野を広げるように努めるのって、デイナの死が影響しているの? それともただ彼女は既存の仲間内ではない人たちの世界に行こうとしているの?
レイシャ: それはデイナが私に言ったことよ。彼女は私に、自分が死んでもくよくよしないで、目を外に向けて欲しいと願っていたから。
Q: 多くのファンたちはデイナがいなくなったことに不満で、シーズン4にあまり期待していなかったと思う?
レイシャ: もちろんそうよ! 私にとってデイナの死が受け入れ難かったように、ファンの人たちにとっても受け入れ難い出来事だったでしょ。困惑したようながっかりしたような、そんな気持ちだったけど、みんなもそうだったと思う。でも明らかに実際起こりうることだし、癌で亡くなる人がいることは現実だし、どうしてああいうストーリーができたのかは理解できるわ。ファンの人たちがまだがっかりしていて、気持ちが先に進まないのも知ってるわ。私自身もそうだから。
Q: そういったシーンを撮った時、どこからあなたの感情を探し出してきたの?
レイシャ: ただその状況を感じ取っていたの。エリン(デイナ役)を失うんだ、エリンは私の元を、私たちの元を去っていくんだというその感情を。それは演じるにはとてもリアルだったわ。
Q: デイナが乳癌になったストーリーをドラマでは現実的に取り扱ったと思う?それとも、あまりにも短期間すぎた?
レイシャ: それは、突然で、誰もが思っていたよりも明らかに早いペースの出来事だった。すべてがそうではないけど、でもあり得ることよね。ドラマが伝えたいテーマの一つだったのよ。
Q: アリスという役柄を演じる意欲をかき立てているものは何?
レイシャ: 自分のコミュニティを探したり、属すべき所を探したり、関わっていく人を探したり、絶えず続く探究心だと思う。アリスは心地よさや大丈夫だという感触を常に求めて旅をしているようなものだわ。彼女は常にリサーチしているし、何かを見ているわ。
Q: ドラマはセックスシーンが多いけれども、それについてはどう対処しているの?
レイシャ: それは、かなりプロ意識に徹した状況よね。だって大勢のスタッフがまわりにいて、そんなシーンを一緒にやるわけだから。まぁ、仕事の一部だと思ってる。
Q: シーズン1の頃から、アリスは “チャート” の制作に取り組んでいるけども、新しくできたウェブサイト “OurChart.com” を知ってる? あなたもそれに関わっているのかしら?
レイシャ: そうそう、ファンタジーの世界を現実の世界に変えてしまうなんて、それってまさに賢くって見事なアイデアよね。わたしもそれに入っているけど、すごく面白い。ログオンする人たちにとっては素晴らしい場所だし、きっとレズビアン版 “Myspace” みたいになるわよ。チャートの部分がアップされたらすぐに楽しめるからね。この先何年もかけてアップロードされる全てのコンテンツは、誰にも真似できないものになると思う。だって誰もしないようなものに、私たちアクセスするんだから。どんなものでもサイトにアップされれば、私は参加する。だれだってクリエイティブになれるし、才能あると思う人たちを招き入れることだってできるわ。
Q: 今年のメインの活動はバンドになるのかな? それとも何か他のプロジェクト?
レイシャ: 私は一つだけって決めていないの。何でも楽しくやってるから。間違いなく何か他のこともするわよ。
Q: 観ている人を惹きつけ続けている「Lの世界」についてどう思う?
レイシャ: 現時点では、人々はキャラクターに入り込んでいるのだと思う。視聴者はキャラクターたちのことを知っている気分になっているの。気分じゃなくて“知っている”のよ。私たちとキャラクターはとても緊密で、キャラクターが何を感じているのか私たちは感じていて、視聴者はおそらく、そのことをなんとなく感じとっているのだと思う。例えば、エリンがドラマを離れていったけれども、ファンのみんなは、キャラクターたちが落ち込んでいるように私たちも落ち込んでいることを知っているに違いないの。視聴者はキャラクターたちのことを応援しているし、キャラクターたちの成長を見ていてくれているし、キャラクターの行く末を見ていたいのだと思うわ。
Q: ファンや応援してくれている人たちに何メッセージは?
レイシャ: たとえイライラするようなことがあっても、そうでなくても、ドラマを応援してくれているみなさんに感謝しています。私はユニークで特別な一役を担っていられることを本当に感謝しています。みなさん、ありがとう。これからも応援してね。
- 終 -