すでにシーズン5となった「Lの世界」がTVに戻ってきた。今度もテーマは盛りだくさん。ガールフレンドの愛への参戦、渇望とキャリアの問題、そして言うまでもなく、鉄格子の中の女性たちのストーリー、“Don't ask, don't tell” の重大危機、L.A.のレズビアンライフを描いたジェニーの映画の有名になりたい若手女優の話などなど。少々堅苦しい官能的な 大学の美術学部長ベット・ポーターを演じるジェニファー・ビールスに、そのキャラクターのロマンティックなジレンマや、ヌードになること、そしてフラッシュダンスの頃のことを伺った。
Q: 今シーズンの「Lの世界」の大きなテーマは?
ジェニファー・ビールス: 私のキャラクターのテーマは、貞節さと誠実さ。
Q: ベットは、ジョディ(マーリー・マトリン)と、それから子供の親権を分かち合っているティナ(ローレル・ホロマン)ともこっそり会って、その二人の恋人の間で揺れ動いているけど、どんな風に展開していくの?
ジェニファー: ベットがその恋の行き先を決めるつもりでいるとは私は思わないわ。ベットは誰も傷つけたくないのよ。でもそれって別の立場から見たら、何の役にもたたないことでしょ。この問題は、「どうリスクを負って、正しいやり方で彼女から別の彼女に移るのか。」というところが論点になるわね。
Q: ファンの人たちは、ベットとティナによりを戻して欲しいのかな?
ジェニファー: あなた全然見当がつかないんでしょう。ウェブサイト “TiBette.com (ティナとベットに関するウェブサイト)” も含めて、全体の成り行きがあるのよ。
Q: それって、ジョディのこと除外視していない?
ジェニファー: 「かわいそうなジョディ。」としか言えないわね。でも私は、そんなひどい欠点を持ったベットを気に入っているわ。
Q: マーリー(ジョディ役)とは、古くからの友人なんでしょ。それって、ラブシーンを演じるのに影響はないの?
ジェニファー: 影響あるわよ。セットで彼女とは気楽にやっているんだけど、ラブシーンを演じなくちゃならない時はいつも異常に笑ってしまうのよ。超現実的だけれども、演じるという仕事に入り込まなくてはならないわ。
Q: 「Lの世界」は、かなりたっぷりとセックスシーンがあるけど、他の女優さんたちのようにあなたも脱いだことある?
ジェニファー: ないわ。実際に脱がなくても裸であるように見せられるのよ。私はそうしてたわ。
Q: ドラマの中でマーリーとよく手話で話しているけど、どのくらい堪能なの?
ジェニファー: ベットは私よりもよく知っているわね。でも私だってもう通訳は必要なくなったのよ。2歳の娘が私と手話をするのが好きでね。それは子供に自信を持たせられるの。
Q: ベットはいつもさみしそうだけど、幸せな気分になるのかな?
ジェニファー: わたしにもわからない。ベットは楽天的なストーリーになったことがないから。でも、心から喜びに満ちた瞬間があれば、それで素晴らしいんだけどね。
Q: セットでは女優さんたちみんな楽しそうだけど、今までやってきたドラマと違う?
ジェニファー: もっと色々なプロセスがあるということと、もっと靴のことを話すかな。「今日は何履いているの?」ってしょっちゅう。(笑) それに、お互いみんな協力的だわ。
Q: シーズン5は、最後のシーズンになるのかな?
ジェニファー: わからない。でも昨年より今年のほうがもっとよくできているでしょ。それにフィナーレを撮影しなかったのよ。また次のシーズンもあるなら、興味深いものになると思うんだけど。
Q: とっても過激なコンセプトのドラマだけど、このドラマからどんな影響を受けてる?
ジェニファー: ある意味、すべての出演者と視聴者に本当の自分を受け入れる勇気を与えていると思う。個人的には、自分のセクシャリティを公言する勇気をもった女性たちと接する機会があって心が動かされたわ。
Q: その女性たちってどんな人たち?
ジェニファー: 30年連れ添っているけど、ずっと同性愛者だということを隠し続けているという二人の女性がセットにやってきたの。「Lの世界」を見て、カムアウトする勇気が出たんですって。これには信じられないほど心を動かされたわ。
Q: レズビアンコミュニティの責任を担っていると感じたことある?
ジェニファー: そんな風に感じたことはない。だけど、色々と勉強になっているし、人間として声に出して言うことは大事なことだと感じているわ。ドラマを始める前は同性愛のことについて気を留めることはなかったのね。でも今は、個人的にも以前よりもっと気になるわ。だって、ベットの目線でそのテーマを捉えるし、たくさんファンレターをもらうから。「Lの世界」は、明らかにカルチャーに影響を与えているわ。
Q: あなたの経歴は長くてバラエティに富んでいるけど、もっとも満足しているプロジェクトを挙げてくれる?
ジェニファー: 「Lの世界」の一役であること。 「Devil in a Blue Dress (青いドレスの女)」、「A House Divided」、「Twilight of the Golds」。
Q: フラッシュダンスのことを思い出すとき、懐かしい気持ち、それともちょっと引いちゃう?
ジェニファー: 引いたりなんかしないわ。ある種のノスタルジックな優しい気持ちかな。映画界デビューには、なんともたぐいまれな作品だったわ。
Q: もしフラッシュダンスのリメイクを撮るとしたら、誰にアレックス(ジェニファー・ビールスがかつて演じた役)を演じてもらいたい?
ジェニファー: ぜひ無名の人を起用してもらいたい。
Q: 何か他に始まるプロジェクトはある?
ジェニファー: 一つやるはずの仕事があったんだけど、脚本家のストライキのため何も始まってないの。だから今はよく編み物をしてるわ。
- 終 -