サンフランシスコを訪れる時はいつも楽しみで仕方がない。 陽気で気楽でサワードウパン(酸っぱみのあるパン。サンフランシスコの sourdough bread は有名。)がどこよりも美味しい街。パンをたくさん食べて、痩せたいのに太る一方だが、それも気にしない。それでもパンが食べたいくらいだ。 わたしは土曜日の朝に到着し、GLAADのイベントが開かれるマリオットホテルの通りを隔ててその向かいにあるパロマホテルにチェックインした。素敵なホテルだ。宿泊料はそれほど高くはないのに、サービスはいいし、ロビーでは毎晩ワインの試飲ができる。部屋は、広いバスルームに、心地よいベット、それからフラットスクリーンTVに無料インターネット。マリオットにも泊まることができたが、インターネットのワイアレス使用が無料ではないのでやめた。
街に繰り出して観光したりショッピングする時間が十分あったので、カストロ(ゲイの街として有名)あたりを歩いた。天気は最高で気持ちよかった。そうこうしているうちにやっとGLAADアワードの時間になり、チェックインしてプレスパスと事前に購入しておいたショーのチケットをもらった。
最初に到着したわたしは、警備員にレッド・カーペット・ルームへと続く階段へ連れて行かれ、案内されたのはフォトグラファー用の席の前から2列目といういい席だった。しかし2列目と言えども、他のカメラマンたちが到着するにつれ、この大勢の中で写真を撮るのは難しそうだと察した。まわりの人のほとんどが自分より背が高いのだ。
何人かのセレブリティたちがレッド・カーペットの上を通り過ぎて行った後、やっとアイリーン・チェイケン(Ilene Chaiken)が見えた。アイリーンは、Davidson/ Valentini アワードを受賞するための出席だ。このアワードは、LGBTコミュニティのための平等の権利を推進する中で特筆すべき実績を残したLGBTメディア・プロフェッショナルに贈られる賞である。アイリーンの写真をとった後、インタビューエリアに移り、辛抱強くアイリーンがやってくるのを待ち構えていたが、他からのインタビューを受け忙しそうだったので、まずはアラン・カミング(Alan Cumming)にインタビューした。
Q: 数少ない男性キャラクターの一人として、大勢の女性たちに囲まれて「Lの世界(The L Word)」に出演したのはいかがでしたか?
アラン・カミング: 素晴らしかったね。ドラマをやっている時の時間を満喫していたよ。楽しかった。「レズビアンとセックスできるならドラマにでてもいいよ。」って言ってたんだけど、それが現実となって嬉しかったよ。実際のレズビアンとのセックスシーンは、予期していたものとは大違いだったんだけどね。でも、テレビで流れたストラップで取り付けたものを使ってのセックスはよかったんじゃない。一種の茶番劇だよね。
Q: パム・グリア(Pam Grier)やジェニファ-・ビールス(Jennifer Beals)といった女優たちと一緒に仕事をするのはどうでしたか?
アラン・カミング: ジェニファーとは、以前一緒に仕事(アニバーサリーの夜に(The Anniversary Party))をしたことがあるんだ。彼女のこと大好きだから、また一緒にできてすごくハッピーだったね。パムのことは、敬愛の念をもっているよ。本当に素晴らしいんだ。全てのことが最高だね。
そして、やっとアイリーンに質問できる番がやってきた。
Q: シーズン6はどんな展開になるのか、何か教えてもらえることがあったら聞かせてください。何かサプライズがあったりして。
アイリーン・チェイケン: 教えられることなんて何もないわ。内容は、サプライズなものにしておきたいのよ。
Q: でも視聴者たちは、どんな展開になっても大丈夫なようにある種の心構えが必要なんです。
アイリーン: じゃぁ、何か質問してみて。答えられるかどうか判断してみるから。
Q: シェーンは、誰かと落ち着くことができるのでしょうか? それとも相変わらず彼女流の遊び人のまま?
アイリーン: その質問には答えられないわ。
Q: ベットとティナは一緒にいられるの?
アイリーン: その質問には答えられないわ。
Q: アリスとターシャは一緒にいられるの?
アイリーン: その質問には答えられないわ。
Q: (笑いながら)わかったわ。では、お話ししてもらえること何でもいいですから。
アイリーン: 誰もがワイルドになるわ。たくさんのドラマ、心の乱れ、愛、ロマンス・・・。ハッピーエンドになる人、そのまま一緒に寄り添うカップル、葛藤を抱える人、それからいい意味で前進していく人もいる。
Q: シーズン5でチャーリー・エンジェルズのシーンを撮ったように、ファンとの交流企画はありますか?
アイリーン: 何かしらあるでしょう。まだ具体的に決めたわけではないけれど、インタラクティブなシーズンにして、ファンの方々が何か独特な方法で参加できる機会を必ず設けるつもり。ドラマのファンの方々から実にたくさんのインフォメーションを頂いているけれど、みんなの意見は、私たちが伝えているストーリーの中に盛り込まれているのよ。
Q: 今晩受賞されるアワードについてですが、ゲイコミュニティにとって偉業をなされた方に贈られるものと認識していますが、それとも、もう少しメディアよりのものですか?
アイリーン: 今日頂くアワードは、カミングアウトしているゲイのメディア・プロフェッショナルに贈られる賞なの。メディアを作り上げた人や、メディアを作り上げることに参加した人で、その専門エリアでカミングアウトしている人が対象なのよ。このアワードをいただけるなんて、本当に光栄だわ。GLAADのことは私たちも関心を寄せているの。ドラマのストーリーが話題になっているかとか、私たちは上手にメッセージを発信できているかとか確認するためにも、そして用心するためにもね。
Q: ところで、ベットとティナを一緒のままでいさせて欲しいのです。多くのファンがそう願っています。
アイリーン: あなたの気持ちわかっているわ。わかっているから・・・。
ジェニファー・ビールスは、かなり遅れて到着した。実際のイベントが始まる午後7時の少し前だ。ジェニファーは、写真撮影をササッと済ませて行ってしまうのではないかと思っていたが、今回はロサンゼルスの時とは違うことに気づいた。セレモニーはホテルで開かれているので、発表ステージは大きな部屋に設置され、ディナーと同じ場所だ。ディナーを食べながらのオークションとセレモニーなので、レッド・カーペットに最後に到着したセレブリティ・ゲストとなったジェニファー・ビールスとシャロン・ストーンは、写真撮影のためポーズをとったり、いくつかのインタビューを受けたりと、時間は十分にあった。
ジェニファーの写真を何枚か撮ったが、少しの間、気が狂いそうなほどだった。何故って、前述の通り、私は身長が低い(アイリーンより少し高いくらいの背丈)ので、まわりのフォトグラファーたちのほとんどが、背が高くて大きな男性なのだ。彼らにもまれて立っていると、一寸法師かホビットになったような気になってきた。フォトグラファー用に準備されたスペースは十分ではなく、そこには大勢の人がいて、小さな表彰台の上に立たなければならなかった人もいたほどだ。
できるかぎりたくさんの写真を撮った後、インタビューエリアに移動して、ジェニファーと話す順番を待った。ジェニファーは時間をかけてケーブルショー “Out Spoken” (2年前にサンフランシスコのプライドパレードの時にもインタビューしていた Tim Gaskin) の質問に答えていた。そしてその後、OurChartのレポーターのGigiと少しの間歓談。ジェニファーに質問をしたいがために(私もそうだが)、彼女が一つのインタビューを終えるのを待っている人たちを見ているのは面白い。フォトグラファーたちは写真を撮るのを止め、部屋で飲んだり歓談している全てのゲストたちは、ダイニングルームへと移動した。静かになったら皆の視線がジェニファーに留まり、不気味な雰囲気が漂った。
自分の答えを熟考しながら質問に答えているジェニファーは、優雅でとても美しかった。その後、シャロン・ストーンがレッド・カーペットの上を歩いてやってきたと思ったら、フォトグラファーたちは再び写真を撮り始め、さらにインタビューも始まり、魔法にかかったような静かなひと時は一瞬にして消えうせた。