Q: (レイシャに向かって) YouTubeでMurmursの古い映像を見ていたんだけど、TVトークショーのRoseanneに出演していたあなたを見たのよ。
カミラ: Roseanneに出ていたの?
Q: 実は彼女が昔トークショーをやっていたことも知らなかったんだけど、それを見ながら、どうしてレイシャの歌はちょっと変わった風だったのだろうなんてことを考えていたわ。でも今は、その頃とは相対的にとってもシリアスだと思う。
レイシャ: そうなのよ! 今でもMurmmursのことを思い出すと愛おしい気持ちでいっぱいになる。親友と一緒にやっていたバンドなんだけど、当時私たちは本当に若くてナイーブだった。まだ世間知らずで、何をしても何を語っても恐れるものなんて何もなかったもの。そんな昔の自分をうらやましくも懐かしく思うわ。だって、今のわたしの言動は用意周到すぎるから。つまずいたり転んだりするかもしれないなんて思うこともなくなってきている。だからそうなのよ、恥ずかしい気もするけど、同時にそれって人生ほかならないわね。
Q: それから掲載されている写真を見ても、とってもシリアスになったような気がするんだけど。Uh Hur Herはとってもシリアスなバンドなの?
カミラ: そうねぇ、わたしたちのパーソナリティは映像に映っているとおりだけど、写真ではすごくシリアスに見えるかも。
レイシャ: わたしたち、まだ自分たちがどうあるべきか判っていないんだと思う。お互い知り合った時が、バンドを結成した時だから。つまり最初はまったく知らない者同士だったってこと。今わたしたちは、曲作りに励んでいるだけでなく、どんな風にイメージを醸し出したいかということも模索中。大変よ。だけど、実際のわたしたちはそんなにシリアスなタイプではないわ。
カミラ: まったく。わたしたちすごく楽しんでいるわ。結局はクソいいサウンドを作りたいだけよ。
レイシャ: (笑) そうなのよ。
Q: 今の時代、90年代以前とは対照的に、ゲイのミュージシャンであることを公言しやすいと思う?
レイシャ: 90年代ねぇ。なんだか自分が古い人間だと思えてくるわ。その類の事柄に関して、今まで引いてしまったり考えたりしたことは一度もない。ただ私がどうかということだけ。そうすることで報われていると思う。だって、わたしはオープンに、そして正直に自分の人生を生きているわけだから。だから今までいいことがあったんじゃないかしら。逆にそうでなかったら、道がこんなに開けていなかったんじゃないかな。だからつらかった時期ってないのよ。“90年代” でさえもね。(笑) わからないけど、自分のキャリアとゲイであることを公にすることを同一視していないわ。
Q: あなたにとっては、論点でもないってことね。
レイシャ: そういうこと。論点にしたほうがいいのかもしれないけど、わたしは気にしない。
Q: そしていま、Olivia のスポークスパーソンをやっているわね。クルーズでショーをしたりとかはするのかしら。
レイシャ: 近々シアトルでショーはやるんだけど、将来的にクルーズでやるかどうかはわからないわ。
カミラ: わたしはやらないよ。
Q: そんなこと言っちゃいけないんじゃないの。レイシャはスポークスパーソンでしょ。
カミラ: 海が嫌いなのよ。
Q: (レイシャに向かって) あなたも海が嫌いって言ってたわよね。今日のインタビューで聞いたわ。
レイシャ: わたし何て言ったっけ?
Q: わたしは海が嫌いなの!(笑) 海は美しいから見ているのは好きだけど、海に入りたくはないと。
レイシャ: あー、そうだった。そんなに怖がりはしないけど・・・、バンドのことはまったく別のこと。イベントだってするかもしれないし、でもそうなったら、絶対にわたしのギグにするわ。
Q: あなたのゲイクルーズだものね。
レイシャ: Yeah.
Q: これまでに、もっとゲイアーティストがいるレーベルと契約することを考えたことはある?
レイシャ: 契約しないと決めた特定のレーベルはないわ。わたしたちは、ただ興味のあるレーベルと話をしてきただけ。
Q: アルバム「Common Reaction」のコンセプトはあるの?
カミラ: どの曲も単一的なものだわ。アルバムを概念化する時間がなかったのが正直なところ。パンチが足りないと思った曲は取り除いたりしたけどね。
Q: アルバムとシングルの違いは何だと言えますか?
レイシャ: その両方とも同じプロデューサーだったんだけど、彼はシングルのプロデュースをした時から、私たちのサウンドに通じてくれて、曲を聴いてアルバムに足りないものは何かをアドバイスしてくれたわ。彼とまた仕事ができてよかった。だって彼って・・・
カミラ: 磨き上げてくれるから。ちょっとだけ磨き上げてくれるのよ。
レイシャ: それでアルバムのほうは、シングルに比べてドラムとギターが重みを増したと思う。そして妙な音の雰囲気が少し減った。
Q: バンドのことでみんなに知ってもらいたいことって他にある?
レイシャ: 音楽を知ってもらうには私たちを見に来てもらうのがいいと思う。そして歌を聴いて、願わくば楽しんでいって欲しい。バンドとしてのわたしたちを知ってもらうだけで、それ以外のことは特に何もないわ。
Q: とりあえずそんなところですか?
レイシャ: そう、とにかくみんなに私たちの音楽を聴いて欲しい!
- 終 -
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