そしてその後、アイリーン・チェイケンの登場。私たちに「Lの世界」をまず最初に贈ってくれた、空想と創造性を兼ね備えたこのドラマのクリエーターだ。多くのファンがこのドラマのストーリー展開に強い感情を持つものだが、そういった感情がいつも前向きなものというわけではない。しかし、個人的な意見だが、誰もがアイリーン抜きでこのドラマは存在しないと思っているだろう。
Q: シーズン5について、おおまかにお話してもらえますか? 特に、シーズン1のように面白く作ろうというアイデアは、誰からでたのですか?
アイリーン・チェイケン: シーズン5をシーズン1のように作ろうなんて思ったことないわ。できる限り最高のドラマを作り上げただけよ。みんなで何か楽しいことを盛り込もうと決めて、本当に楽しい時間が持てたの。私たちの基本理念の一つに “願望成就” というのがあったけど、シーズン5は、願望成就をたくさん用意してくれているわ。
Q: 今シーズンのメインストーリーの一つに、“映画の中の映画”というのがありますね。いくつかプロモーションビデオを観ましたが、その中で、どう自分を笑いのネタにするのかということを話し合っていたり、このドラマの行方を示唆するようなものがありましたが、これについてお話ししてもらえますか?
アイリーン・チェイケン: 自分を笑いのネタにすることほどおもしろいものはないわ。私たちは絶えず、やりたい放題やっていないかとか、ストーリーは功を奏しているかとか、そのストーリーはドラマでやる価値があるのかといったようなことを、自分たちでチェックしているのよ。だからすごく満足感があるの。脚本家も、俳優も。今シーズンは本当に面白いストーリー展開だし、実際のハリウッドストーリーを正しく表現できていると思うわ。
Q: あなたや脚本家たちはこのドラマのファンの意見を聞いている、ということをあなたが語っている記事をたくさん読みました。ファンの声を聞いて、ドラマに採用することもあるとおっしゃっていますが、実際にファンの提案や希望をドラマに取り入れた例を教えてもらえますか?
アイリーン・チェイケン: 具体的なストーリーは言えないわ。ファンとのやりとりから影響を受けたと思われるストーリーを知るには、ドラマを見なきゃだめよ。一方で、ファンのコンテストもやっているのよ。コンテストでは、シーンを書いてくれる人を募って、優勝者のシーンを撮影するの。それって、私たちが実際にファンのアイデアを使わせてもらっているっていうことの大きな印よね。
Q: 最後の質問になりますが、今晩みんなに聞いていることです。シーズン6はあるのでしょうか? そして、伝えたいストーリーはもう十分にありますか?
アイリーン・チェイケン: ストーリーはたくさんあるの。私たちはシーズン6のことを踏まえているし、みなさんの要望があれば、私たちはやるわ。
Q: みんなシーズン6があることを願っていますよ。
キャストはそれから会場でファンへのスピーチをして、そしてVIPルームへと戻った。それからおよそ5分後、ジェニファービールス(Jennifer Beals)が帰っていくのが見え、そのあとすぐ、ローレル・ホロマン(Laurel Holloman)とレイシャ(Leisha Hailey)も帰っていった。一方、残りのキャストたちは、まだ残って楽しんでいた。これが噂の、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)がセレブリティ・ゲストのうちの一人として来ていて、ずっとケイト・メーニッヒ(Katherine Moennig)にしつこく付きまとっていたという時である。
私は隔離されたVIPルームに入ることができた。新しいキャストメンバーたちの写真を何枚か撮って、何人かと話をした。
Malaya Rivera Drew(アデル役)は、ストーリーの内容はお話できないけど、これからのエピソードは現実のことだけではないということを覚えておいてねと言った。彼女の演じるキャラクター、アデルはジェニーとアシスタントとして働きはじめる。最初は子羊のようにしているが、最後はライオンのように変貌するという。そしてシーズン6があるなら、絶対に出演するとのこと。ネタバレ情報や制作メモから判断すると、アデルとジェニーのストーリー展開は、“All About Eve(イヴの総て)” が、“They Shoot Divas” になるようなものだろう。
ローズ・ローリンズ(Rose Rollins)は、今シーズンのメインストーリーの一つであるアリスとターシャの恋愛関係について少し話してくれた。彼女は個人的には、ターシャとアリスはうまく問題を解決して一緒にいて欲しいと言っていた。ターシャを一人にさせたくないし、だからといって誰でもいいような女の子といつもいちゃついているようにもさせたくないのだそうだ。アリスとターシャの相性はすごくいいし、お互い愛し合っているし、うまくいく希望はある(シーズンの最後に何か起きるので、アリスとターシャは一緒にいないだろうという風説に基づいての発言)と、彼女は思っている。
4つのエピソードを指揮したアンジェラ・ロビンソン(Angela Robinson)と話をした。彼女の一番のお気に入りは “ブラウニー・パーティ” がテーマのエピソード5で、その撮影は最高に楽しかったと言う。
歩き回っている間に、何人かの人たちとベットとティナのことについて話し合った。それは私の大好きなトピックだ。その夜、私のお気に入りのカップルについては、驚くことにそれまでローレルとしか話をしていなかった。いやはや、私が会話を交わした誰もがTiBette(ティベット、TinaとBetteのこと)が一緒になるのを愛してやまない。ベットとティナは一緒になる運命だ。アイリーンでさえ、二人は最高の相性だとかつて認めた。というわけで、わたしは嬉しかった。
しばらくしてから、まだまだパーティを楽しみたい一行は“Falcon”へと向かった。毎週日曜日に「Lの世界」の放映を流している、サンセット通りにあるクラブだ。私はまた少しだけ歩きまわって、ファンやスター達と話をし、そして大きなスクリーンでもう一度フルバージョンのエピソードを観た。パリス・ヒルトン(Paris Hilton)は、ケイトとパーティを楽しんでいたが、一度だけアイリーンとしゃべっているのを見た。シーズン6にパリスがでるかもしれないねと誰かが言った。うーん、言葉がないけど・・・ シーズン6があるなら、私はそれでハッピーだわ。
私は月曜日に仕事に戻るため、朝6時の飛行機に乗らなければならなかったので早めにパーティを切り上げたが、素晴らしい時間を過ごせた。
- 終 -
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