Q: 次のシーズン5について何か教えてもらえる?
レイシャ・ヘイリー: わたしの今度のテーマは、ターシャの “Don't Ask, Don't Tell (※)” という難題。このストーリー展開の中で、パートナーを献身的に支える役どころが好き。アリスは軍隊のことなど何もわかっていないのに、ターシャのために飛び込んでいくのよ。計り知れない体験をするの。そこには色んなドラマが絡んでくるのだけれど、ハードな恋愛ってとこね。それから、とうとうクローゼットの問題にも直面することになるし、アリスは矛盾したことを言ってしまったりしちゃうの。
(※米軍隊の同性愛者の軍人の扱いについてのポリシー。このポリシーにより、軍は軍人に「お前は同性愛者か?」と聞くことはできない、というのが “Don't ask”。つまり、黙っていれば同性愛者も入隊していられる。 しかし、軍人が「私は同性愛者だ」と言ってしまうと事実上除隊となるから言うな、というのが “Don't tell”。)
Q: アリスは、今までセクシュアリティに関していつも挑むようにオープンにしていたキャラクターだから、それが今度は違ってくるというのも興味深いね。
レイシャ: まさにそう! それに仕事的にもそういう状況になってくるの。とてもおもしろいストーリー展開よ。
キャサリン・メーニッヒ (以下ケイト): シェーンは、以前のワイルドなプレイガールに戻るよ。子供がいる母親がらみのストーリー展開は、いまいち功を奏したとはいえないんじゃないかな。シーズン5では、シェーンは元のシェーンに戻って、ある女の子と出会うんだけど・・・
レイシャ: また軽い女になって、女の子と出会うのよね!
ケイト: そう、出会うんだけど、その子がストーレートなの。ストレートだからという問題と、その子が精神的に参っている問題と、そんな展開だよ。でも今度のシェーンは、「ウォーリーを探せ」みたいに、どこにでもひょっこり現れて楽しい時を過ごしているよ。
レイシャ: 脚の間に入って楽しい時をね。(笑)
ケイト: 今度のシーズンでは、シェーンは落ち込んだりしないんだ。やっとどん底から這い上がって、元のシェーンに戻るよ。
Q: 昔の恋人が戻ってくることはある?
ケイト: 残念ながらそれはない。
Q: ロザンナ・アークエット演じるシェリーも戻ってこないの?
ケイト: 戻ってきて欲しいけれどないよ。正直、一番好きなカップルだった。ロザンナと一緒に仕事するのは本当に楽しかったよ。彼女は自由な精神の持ち主だし、シーンを撮るためだったらどこにでも行っちゃうだろうね。シェーンとシェリーの関係ってめちゃくちゃだったから、演じるのも楽しかった。これからどんなストーリー展開でもあり得るね。
Q: 50年代をモチーフにしたシークエンスについては?
ケイト: そうそう、その撮影は面白かったよ。でもあれやってて、ただただおかしくなりそうだった。
レイシャ: さっき曖昧だったので、明確にしなくちゃならないことがあるわ。さっきクローゼット問題のこと話したけど、それはアリスがってことではなくて、他の人のことを言っていたの。
Q: いつもどのくらい先まで、自分たちのキャラクターがどうなるのか知らされるの?
ケイト: 最初の6エピソードだね。まず最初の6話を撮ってしまうから。
レイシャ: それで、その先何が起こるかある程度わかるんだけれども、途中で変更されることもよくあるの。
ケイト: 女優同士、どれだけ生き生きとした活力を放っているかとか、どんな風に恋愛関係は相互しているかというようなことをまずは見てみたいんだよ。それで、もし最初のアイデアでうまくいってたらそのまま進めるし、あまりよくなかったらその最初のアイデアはすぐり切り捨てちゃうんだ。
レイシャ: いつもそうだというわけではないけどね。
ケイト: いつもそうだよ。本来なら徐々に目立たせるはずのストーリー展開も、あまりよくないってわかったら縮小しているでしょ。
レイシャ: でもあまりよくないものもキープされてるよ。
ケイト: ああ、そうだったね。じゃあ、わたしの間違いだ。でも、だいたい最初の6話でハッキリするし、そこから作り上げていってるよ。だから、最後の6話のストーリー展開は、誰にとっても自由に変えられるものだから、ほんと最後まで何が起こるのかわからない。
レイシャ: 面白いよね。それに私たちにとって、いつでも新鮮だしね。
ケイト: それから、私たちのアイデアもバンバン言えるし。
レイシャ: このストーリーの行く末が本当に気に入っていると伝えるためには、私は思いっきり楽しむし、その人物を好きになるわ。
Q: 相乗効果がうまくはたらいたので質を高めたというような、何か特定のストーリー展開、もしくはキャラクターってある?
レイシャ: 私の場合は、ターシャとアリスのケースだと思う。
ケイト: 私は、カルメンとシェーンがそうだったと思う。カルメンがいつまで残っていられるのか知らなかったけど、ドラマを見てくれている人たちの反応がとてもよかったから、もっといけいけみたいな。
レイシャ: だけどそれはまた一方で、みんなの関心を集めていたアイデアだったからかもしれないよ。私たちとは無関係にね。