Q: レズビアンではない役もたくさん演じているけど、そのうちの一つ、TVシリーズ “Angel” では、本当に格好いい魅力的な女性だったわ。ああいった役をまたやりたいと思わない?
ローレル・ホロマン: あの役は大好きだったわ。あの頃、ちょうどニューヨークに住んでいて、自分のことをあれこれやっていた時なんだけど、なぜ“Buffy the Vampire Slayer”や“Angel”に熱狂的なファンがいるのか理解できていなかったの。だけどマネージャーが、「これによく目を通すんだ。すごくいい内容だよ。Joss Whedonはいいもの書くね。俳優たちは彼の書くストーリーが大好きなんだよ。」と言ったので、もう一度全部見直して確かめたの。そうしたら、素晴らしいじゃないって思ったわ。
そのキャラクターの原型はエイリアン(Alien)のリプリー(Ripley)だと言ってたわ。トゲがあって、ファイトがある軍人の雰囲気を持った、そんなに若くない役者を探していたの。それで、私は出向いて台本を読み、そして家に帰ろうと車に乗り込んだときに、その場でその役のオファーをもらったのよ。すごく興奮したわ。当初、出演はエピソード2、3話の予定だったけど、結局8話に出演したの。怒りに満ちて暴力的な強い女性を演じられたし、大胆な行為もたくさんあったし、とってもいい経験になった。ある時点で、「私はこれからもアクションヒーローを演じることがあるのかしら? ないかもしれないけど、この役はやってみよう。」と思えたの。結果、やってみてよかったわ。
作家のJoss Whedonは、女性役にとってすごくいいストーリーを書いてくれるわ。彼の描く女性はとげとげしていて、文章の中に隠喩がたくさん含まれているし、それに皮肉や冗談まじりのこともたくさんあるの。物事を何でもシリアスに捉えないというようなことも私に教えてくれたわ。結局キャラクターのことと、ストーリーって大事なのね・・・。私にとって初めての長期連続TVドラマだったわ。そしてそのシーズンが終わってすぐに「Lの世界」の撮影に入ったのよ。いっぱい楽しいことがあった。
“Angel” が一般に公開されて、それがカルト的なドラマだと気づくまで、どれだけの人が観ているかなんて知らなかったわ。面白いことにジェニファー・ビールスは、“Buffy”も“Angel”もすべて観ているのよ。大ファンなんですって。笑っちゃうわよね(笑)。彼女がそんなに好きなものの一部を私がやっていたなんて、本当に嬉しいことだわ。いつかまたあのような役をやってみたいわ。
私の夢は、ブレイブワン(The Brave One)のTVドラマ版をやることだわ。悲嘆と喪失感の瞬間に人々がどのような振る舞いをするのか、すごく興味をかき立てられるの。また、子供ができたあと母性が作られ、どんなに動物的になるのかという獰猛さに興味があるの。結局のところ、子供を守るということ。そういったことに興味があるわ。
Q: それは深く探求するようなテーマね。
ローレル: わかっているわ。コメディでもやればいいんでしょうけど、そういう仕事が私のところには来ないのよ(笑)。
Q: いま何か検討しているものはあるの?
ローレル: 今のところ何もないわ。ゆっくりオーディションをまた受けたり、人に会ってぴったりくるものがあるかどうか探し始めているの。そして、「Lの世界」がまた続くことを願っているわ。今はわからないけど、そのうちわかるでしょう。どうなることかしらね。
Q: インタビューで必ず訊かれる質問ってある?
ローレル: もちろんあるわよ。面白いことに、あなたたちや雑誌 “Diva” や “She”といったレズビアンメディアは、「女性とキスするのはどんな感じですか?」なんて絶対に訊かないでしょ。でもストレート系のメディアは、時々その質問をしてくるのよ。もうおかしくって、「とっても素敵なものよ。あなたも試してみるべきよ。」って言いたいくらい。
いまさらこんな馬鹿げた質問に、なんて答えたらいいのかわからないわ。恐竜並みに時代遅れの質問だわ。私の言っていることわかる? 馬鹿げているのよ。そんなことより、キャラクターや、彼女たちの関係、現在の政治情勢のことなど話しましょうよって言いたいくらい。私が女性にキスするのを見た時、どんな気持ちですかって訊かれたら、あなた答えられる? 感じ方は人それぞれでしょう。
Q: もう一つ質問があるの。初めて好きになった女性は誰?
ローレル: 若い頃に初めて好きになった女性は、クリスティ・マクニコル(Kristy McNichol)。
Q: クリスティ・マクニコルねぇ。典型的なチョイスだわ。
ローレル: たしかに典型的だわね。そしておそらく、結局のところジョディ・フォスター。でも、それが好きなのか、それともただ崇拝しているだけなのかわからない。もしかしたら彼女の才能に惹かれているのかもしれない。でもクリスティ・マクニコル(Kristy McNichol)に関しては、誰よりもカッコイイと思っていたのを覚えている。映画 “リトル・ダーリン(Little Darlings)” だったかしら。
Q: そうそう、彼女はその映画に出ていたわ。
ローレル: すごく情熱的だったのを覚えている。その映画を観れば、強くなろうと一生懸命で、根はとっても傷つきやすい彼女を見れるわ。今思い出そうとしているんだけど、若かった頃、実生活で女の子を好きになったことはないわ。でも映画「2ガールズ」の撮影後、その映画のスタッフの一人に恋したの。
Q: そうだったのね。
ローレル: そうなの。そういうこと。
Q: そのことについて、もっと話したいことある?
ローレル: うーん、そうね、その恋はおそらく私の初めての女性との経験となったのだけど、美しくて素敵な恋愛だったわ。そのあと女性を愛するなんて二度となかったけど、またあっても良かったのになんて思ったりもして。とにかく、そういうことよ(笑)。
Q: それは素敵ね。
ローレル: でも今、私は結婚しているわ。浮気もしない。とても幸せよ。
Q: 娘さんは何歳なの?
ローレル: 3歳よ。こういったことはあまり話さないほうがいいのかもしれないけれど、私は正直に話すわ。「2ガールズ」の映画を撮った頃から今日まで学んだことはたくさんあるけど、そのうちのひとつは、私は私でいようということなの。なぜそんなことを言うのかというと、私がプレスのインタビューで何を話していいのか指示する人たちもいるからね。だから、それは娘のために心がけていることだわ。正直でいていいわよね。
Q: 素晴らしいわね。
ローレル: 私は恐怖を感じながら生きていきたいと思っている人間ではないわ。あっ、そうそう、いつも訊かれる変な質問があるの。 「ファンはどうしているの? ファンは何か変なことしたりしてる?」って。 何もないわ。だって私は妄想症ではないもの。私は本当にラッキーだわ。だって誰もがとっても礼儀正しく、ドラマを楽しみにしてくれているから。
ティナの振る舞いが良くない頃に、ダイナ・ショアへ行ってサイン会をして、そのとき私はティナの振る舞いに対するブーイングみたいなものを受けはしたけど、でもその後はみんな快く私に接してくれたわ(笑)。この出来事のことだけを言っているのではなくて、私たちには最高のファンがついているということは、まさに事実よ。私たちには最高のファンがいるの。
Q: ファンの人たちに他に何か伝えたいことはある?
ローレル: 「ありがとう」(笑)。ティナのことを見捨てないでね。私が言いたいことはそれだけよ。ティナは本当の自分になって元の生活に戻ろうと努力しているの。それに人間として成長するために、このような時間も必要だったと思うの。ちょっぴり成長して、恋愛関係からちょっと外れて自分自身を見つけ出すから。彼女は恋愛関係において自分自身を失って苦しんでいたけど、答えを見つけるわ。
Q: それは希望に満ちているわね。
ローレル: そうでしょ。誰もがベットは今、ジョディと恋愛関係にあるって忘れるはずないものね。ティナはできる限りのことをするわ。今は孤独で一人だから、たくさんの勇気が必要だけど、彼女は本当の意味でそこから成熟していくと思う。
Q: 観るのが本当に楽しみだわ。
ローレル: 嬉しいわ。あなたのウエブサイト(AfterEllen.com)大好きよ。
Q: ありがとう。あなたにそう言ってもらえて嬉しいわ。
ローレル: あなたたち、本当にいい仕事していると思うわ。素晴らしいわよ。
- 終 -
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