Lの世界の世界 - The L Word

The L Word

~「Lの世界」 の世界 ~ 

The L Word - Final Special Part 1

米国で最終シーズン6 エピソード1 開始前に放映された特別番組『The L Word - Final Special』(6分割)

Part 1  Part 2  Part 3  Part 4  Part 5  Part 6

The L Word - Final Special Part 1

(1:10)
ドラマが出来上がっていく様は見事だ。ある一人の人間の中に、もしくは何人かの心の中に潜んでいる、ある一つの小さな考えや、ある一つのアイデアのひらめきから始まるのだ。

(1:21)
レイチェル・シェリー: 何が起こるのか、、、

(1:23)
ベット: ベビーを作ろう。

(1:25)
レイチェル・シェリー: うまくいくのか、、、

(1:26)
ベット: ルームメイトを探しているのね。
ジェニー: そう。
シェーン: そのこと話そう。

(1:30)
そして、それは広がっていき、雪だるま式に膨らみ、さらに多くの人たちが関わるようになり、またアイデアが次々に積み上げられてゆく。そして知らないうちに、、、

(1:37)
アリス: I love you.
シェーン: I love you.
ベット: I love you.

(1:40)
『The L Word (Lの世界)』。今となっては、用語の一つ。すべては、ある珠玉の思いの小さな種から始まった。

(1:49)
思い出をたどってみると、どんな思い出がよみがってくるのか。

(1:54)
レイシャ・ヘイリー: ドラマは、間違いなく私の人生を変えた。

(1:57)
私たちに起きたこと?

(1:59)
キャサリン・メーニッヒ: 甘く切ない。さよならと言うには実に甘く切ない。

(2:02)
もしくは他の人たちに起きたこと。

(2:04)
ジェニファー・ビールス: 事前に枠組みされたことを書き換えてしまうようなものができあがった。

(2:09)
何も起こらなかったことさえ思い出?

(2:11)
アリス: あんたと別れたわけじゃないからね!

(2:14)
でも、少なくとも現実の世界ではない。

(2:16)
ダニエラ・シー: 小さい頃からテレビを見ていて、自分みたいなのはいないって思っていたのに、突然テレビの中に自分みたいなのを見つけたって感じ。自分たちの社会にとっては、本当にパワフルなこと。

(2:26)
『Lの世界』には、一風変わった現象が起きた。ドラマは突破口を開いただけではない。レズビアンたちの心の中に思い出を残したのだ。

(2:35)
キャサリン・メーニッヒ: アイリーンが、昨日サウンドステージ1をたたんだって言ってたよ。 もう、プラネットも、ベットとティナの家も、ジェニーとシェーンの家もない、、、。

(2:41)
アイリーン・チェイケン: 『Lの世界』にお別れを言うつもりは毛頭ないわ。こんなになるなんて夢にも思わなかった。

(2:47)
ローズ・ローリンズ: ドラマのすべての瞬間が好き。
ミア・カーシュナー: 視野が広がったわ。

(2:51)
ミア・カーシュナー: 小学校以来、これだけの人たちとこれだけの時間、一緒にいたことなんてなかった。

(2:56)
ローレル・ホロマン: 小学校時代のような友達ができた気分。だってそれだけの年月を過ごしてきたから。


(3:10)
レイシャ・ヘイリー: オー、すごい。チャート。どこにいっちゃったかと思ってたんだ~。OMG。
キャサリン・メーニッヒ: ワ~ォ。
レイシャ・ヘイリー: いいねー。

(3:18)
ローズ・トローシェ: これがチャート。誰でも家で作れるようなもの。
ローズ・ローリンズ: 見てみよう。ちょっとまって。
ローズ・トローシェ: あなたの名前、もしくは友達の名前からはじめてみるの。

(3:24)
キャサリン・メーニッヒ: わたしって、ここに書かれている人全員と寝てるんだよね。うん、もちろん実生活でね。(ジョーク)
ローズ・ローリンズ: シェーン、アリス、パピ、“T”は“ターシャ”。

(3:31)
ローズ・トローシェ: これらはキャラクターの名前だけど、たまに、、、
キャサリン・メーニッヒ: わたし、どこ?
ローズ・トローシェ: 実在のカップルもあったりする。
レイシャ・ヘイリー: ニーナと私がここでしょ。でも、、、 これがベスト・フレンドで、当時彼女がデートしていたのは、、、 ドラマが何年続いているかわかる。

(3:42)
ローズ・トローシェ: 私とシェリーン。
ローズ・ローリンズ: ちょっと待ってよ。ローズ(トローシェ)が寝たのはたった一人ってことはないでしょ。それにシェリーンも、今まで寝た人が一人しかいないなんて絶対違う。
ローズ・トローシェ: 誰でもこんなゲームができます。結構ゾッとするけどね。

(3:54)
チャートをよく見てみよう。様々な愛がつながって、まるで主要道路の地図のよう。長続きしている愛もあれば、一夜限りの愛もある。

(4:02)
シェーン: 寝泊りするのは好きじゃないんだ。

(4:04)
ハッとするような、、、

(4:06)
アリス: What the fuck

(4:08)
笑顔になってしまうような、、、 時には身のすくむような、色々な愛の形。

(4:12)
ジェニー: Oh, gosh
エリン: Oh sorry
エリン: 私たち、ただの友だちのほうがいいかも。
ジェニー: yeah yeah yeah

(4:17)
とにかく、どのキャストも役割を成し遂げた。テレビで初めてレズビアンのキスがお目見えしたのは1991年、ドラマ 『L.A. Law』 でのこと。しかしそれは、広告主にとってマイナスイメージでしかなかったようだ。当時映画の方は、もう少しゲイキャラクターを寛大に受け止めていたにもかかわらず、テレビでは、まだ同性愛はよく描かれていなかった時代だ。テレビに登場するレズビアンは、具体的に描かれるというよりは、ちょっと刺激を起こさせる役割として登場するくらいだった。では、『Lの世界』はどうやってその地位を確立したのか。

(4:41)
ベット: 誰と誰が寝たかなんて、どうしてそんなに重要なことなの?
アリス: だって、そうだから。

(4:47)
それはたぶん、とことんやったから。

(5:08)
『Lの世界』は、レズビアンたちのユニークな人間学をこの世に広めた。

(5:14)
アイリーン・チェイケン: チャートができるまでのことを聞いたことがないってビックリだけど、じゃあ、これから説明するわ。まず一番最初は、ライターの部屋にアイデアを持ち寄ったことから始まったの。

(5:26)
アリス: Okay, name, names

(5:27)
アンジェラ・ロビンソン: 私たちのオフィスには大きなホワイトボードがあって、そこにチャートを描き始めたのが最初。基本的に、誰が誰と寝たか、私たちはどう繋がっているのか、ということをハッキリとさせてみたの。

(5:39)
ローズ・トローシェ: まさにレズビアン・コミュニティのトレードマーク。何故だかわからないけど、たいてい仲の良い友人というと、過去に寝たことがある人だったり、まだ寝ていなくても、あとで寝るようなことになったり、恋焦がれちゃった人だったりする。

(5:52)
アリス: 1、2、3、4、、、 あんたが私に繋がるまでの人数よ。

(5:55)
ローズ・トローシェ: 小さいコミュニティの証だと思う。

(5:58)
デイナ: クレイジーで小さな世界みたいだね。
アリス: うーん、クレイジー、、、だね。でも小さくはないよ。

(6:06)
ジェニファー・ビールス: それは関係の複雑さを知る手がかり。

(6:10)
アイリーン・チェイケン: 私はそのチャート外にいる自信がかなりあって、誰も私の名前をそのチャートに書くことはできないだろうと思っていたの。でもある日ランチから戻ってくると、4筆で私に繋がっちゃって、そこに足し始めたわ。

(6:21)
アリス: これって増えてきてるのよ。みんな名前を加えていって飛躍的に大きくなってる。
シェーン: それはスゴイよ、アリス。 その言い方はすごいけど。

(6:28)
アイリーン・チェイケン: 元はアリスのチャートではなく、『Earthlings (※)』のパイロット版の中でキットのものだったのよ。 (※ 番組企画当初のプロジェクト名。)

(6:35)
キット (Earthlings): リサとニーナはもうここにあるよ。彼女たちの親友、エレインとマディは、エレインがニーナを口説き始めたときに加えたのさ。

(6:41)
パム・グリア: 私の役はキャプテンで、中心となるグループとは違うグループにいたのよ。

(6:46)
ジェニファー・ビールス: シー・キャプテン(船長)よ。 アハハハ、、、

(6:48)
シェーン (Earthlings): シー・キャプテンがカメラをもってきたよ。
アリス (Earthlings): 眼窩にカメラをインプラントする手術をしなくちゃならなかったんだよ。

(6:53)
レイシャ・ヘイリー: ロデオ・クラウンみたいに着せられちゃってたわ。

(6:55)
ジェニファー・ビールス: 小さな黒い帽子をかぶって、背中にはチャートのクレイジーな刺青。

(6:58)
パム・グリア: 彼女はアーティストでフォトグラファー。グループとコミュニティの歴史を把握していて、起こったことはすべて、彼女の背中に刺青にされていた。

(7:05)
キット (Earthlings): 過去5年間、この私のダイクコミュニティの記録をとっているのよ。

(7:09)
キット (Earthlings): よー、シェーン。元気かー?

(7:13)
キャサリン・メーニッヒ: サイエンス・フィクションのドラマかと思ったよ。それで最初のページを見て、あー、サイエンス・フィクションじゃないんだ~、みたいな。

(7:18)
ジェニファー・ビールス: 『Earthlings』ってタイトルが好きだったのを覚えてる。でもそれって、おたくっぽくない?

(7:22)
キット (Earthlings): 自分たちの歴史や自分が存在したことを証明するようなものを自分たちの手で書くことで、勝利を得るのよ。

(7:32)
アイリーン・チェイケン: パムを呼んでこう言ったわ。「いいニュースと悪いニュースがあるの。もしかしたら、いいニュースといいニュースなのかも。ドラマは採用されてシリーズ化される。そしてキットはまったく別のキャラクターになるのよ。」

(7:45)
パム・グリア: 私の身体に100人の名前を書くのに毎朝3時間も費やしたのよ。

(7:50)
レイシャ・ヘイリー: 当初のアイデアがなくなってから、ミニチャートみたいなのを書き始めてみたのだけど、こんなんでタトゥーが蘇るのかしら~、って感じだった。

(7:57)
しかし2002年の時点でさえ、まったくレズビアンだけのテレビのストーリーを描くことは、リスクがあった。ゲイの先駆者でも失敗したようだ。誰がゲイを演じたいなんて思っていたのだろう。

(8:10)
キャサリン・メーニッヒ: ハリウッドでは、ゲイを演じるのは嫌がられているの?

(8:13)
アイリーン・チェイケン: テレビ局の社長からもらった電話は決して忘れない。こんな話をしたの。「『Earthlings』 のパイロット版を撮影しよう。キャスティングは、それぞれの役柄に最適の女優を使うつもりだ。君は有名な女優を連れてくる義務はないってことを知っておいてもらいたい。というのはそれは不可能なことだから。我々は 『queer as folk』 をやったけれども、そのドラマの中の役に誰も有名な俳優はつけられなかったのだよ。」

(8:32)
アイリーン・チェイケン: ジェニファーが “yes” と言ってくれた瞬間、他の候補者は誰も必要なくなった。

(8:36)
ジェニファー・ビールス: 演じるのにはかなり複雑なタイプだけれども、こんなに素晴らしい役を見つけることができて、本当に感謝している。

(8:42)
ローズ・トローシェ: ローレル役が決まるまでの流れは少々違っていた。ジェニファーはもう決まっていたので、二人の女優をジェニファーと会わせ、それぞれ二人の相性がどんな感じか見極めた。

(8:52)
ジェニファー・ビールス: その時、私は2匹の犬と一緒にいたの。獰猛な護身犬。それで、「ローレル、この中に2匹の犬がいるけど、無視すればただ横たわっているだけで、大丈夫だから。」と言ったのよ。ローレルは、全く無視しながら入ってきて、すべては何事もなかった。

(9:04)
ローレル・ホロマン: ジェニーファーの犬は、私のことを気に入ってくれたの。その時のこと、覚えてるわ。

(9:07)
ジェニファー・ビールス: そして別の女優がきた時にも同じように説明したわ。「中に犬がいるから、、、、。」 、、、かくかく然々って。でもその彼女はトレーラーの中に入ってきて、「OMG、OMG...」って叫んじゃって、、、 「あらら~、どうしましょ。」って感じだった。

(9:17)
ローレル・ホロマン: ちょうど結婚する頃だったの。結婚するまであともうすぐってところだったから、私たちはウェディングドレスの話などしてたのよ。どんなもの着たかとか。

(9:26)
愛すべきベットとティナのキャスティングは、比較的簡単に見事に決まったが、他の役については、テレビ局のエグゼクティブとこのドラマシリーズに携わる女性たちとで意見がぶつかった。

(9:35)
ローズ・トローシェ: エリン・ダニエルズは、絶対にデイナ役にピッタリだって確信していた。

(9:39)
デイナ: どうしていつもそんな格好しなくちゃならないの? つまり、その着こなしのすべてが、自分は“dyke”だー、って叫び声を発しているようなものよ。

(9:44)
彼女は “butchy” すぎるとみな思っていた。

(9:46)
エリン・ダニエルズ: もういい加減 “bimbo” のオーディションを受けるのに嫌気がさしていたことろだったの。だから、洗練された台本を読んで目が覚めた。

(9:52)
ローズ・トローシェ: 彼女はそのオーディションに3回も足を運んでたのよ。私たちはただ、「彼女がピッタリだね。」ってそんな感じだった。

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