Lの世界の世界 - The L Word

The L Word

~「Lの世界」 の世界 ~ 

The L Word - Final Special Part 3

米国で最終シーズン6 エピソード1 開始前に放映された特別番組『The L Word - Final Special』(6分割)

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The L Word - Final Special Part 3

(0:00)
シェーン: The present for Bette.
ティナ: OMG, that's good.

(0:04)
レイシャ・ヘイリー: 変わった形で、私たちってそういった女性たちの代弁者であるのね。全く完全に代弁者になるのは不可能だけど。でも、何か新しいものや、注目してもらうための手助けとなるようなものを作っていかなくちゃならない。

(0:17)
シンシア・サマー: こんにちは。『Lの世界』の衣装部へようこそ。

(0:21)
ドラマのある一面では、ハッとさせられるものがあった。中には首をかしげる人もいた。『セックス・アンド・ザ・シティ』 の成功に続き、『Lの世界』 は高級志向のファッションでレズビアンのイメージを覆したのだ。しかし、ビルケンシュトックやフランネルのイメージを一掃することは、思ったより大変なことだった。

(0:35)
シンシア・サマー: このドラマでは、政治的にも、見た目にも、ステレオタイプのイメージを壊そうとするようなものが多かった。ファッションも自然とそのうちの一つに入った。

(0:45)
アイリーン・チェイケン: 『フレンズ』 にでているキャストも、一般的なストレートの人たちより見た目もいいし、ウィットに富んでいてチャーミングでしょ。『Lの世界』 のキャストも、それと同じこと。

(0:53)
ジェニファー・ビールス: ローズ・トローシェは、出来るだけ現実っぽさを保てるよう奮闘していた。けれど所詮テレビ。だからどうしようもないのよ。

(0:59)
ローズ・トローシェ: 一般人の日常生活をあるがままに描写したドラマにしたくはなかった。もう少し現実的なものにしたいという気持ちはあったけど、私自身、東海岸の気質で、でも西海岸のドラマを作ったわけで、、、。

(1:08)
シンシア・サマー: レズビアンがレズビアンだと見られる装いだと思うものを、私たちはチャレンジし始めた。

(1:15)
アリス: シューズを見て。先細りのジーンズにハイヒールのサンダル履く?
デイナ: うん。
アリス: 履かないのよ。

(1:21)
ローズ・トローシェ: この類の初めてのドラマだったので、そういう意味では、少しファンタジーっぽくて、少しきらびやかなイメージのものにする必要があった。

(1:31)
シンシア・サマー: このドラマでは、レズビアンはハンドバッグを持つのよ。

(1:34)
エリック・メビウス: アイリーンの作り上げたドラマは、すごく魅力的な世界だ。多くの人たちは必ずしも厳しい現実を見るためにテレビをつけるわけではない。ある程度現実逃避をしたいものだ。

(1:44)
レイシャ・ヘイリー: その頃に戻って私がこのドラマを描くとしたら、登場人物にはみんなジーンズにTシャツを着せていたでしょうね。でもそうだとしたら、ドラマティックでもなく、それほどの高まりもなく、メロドラマ風でもなかったと思う。それに、それこそつまらないドラマになってしまったんじゃないかな。

(1:56)
アリス: わたしのこと “ファッション中毒バイセクシャルのアリース” って呼んで。この帽子、いき過ぎ?
ジェニー: 少しね。

(2:01)
アイリーン・チェイケン: 最初の反応として、大勢の女性たちがやってきて、「こんなレズビアン見たことがない。」と言っていたけど、私の思いは常に、「これはテレビ番組だから。」というものだった。

(2:12)
ハウィー: Gay, be proud everybody.

(2:16)
アイリーン・チェイケン: 『Lの世界』の指揮をとることは、意味をなしている。なぜなら大勢の人たちが私たちに、このドラマは何か変化をもたらしてくれているよ、と言ってくれるから。

(2:29)
アリス: あなたが私に手紙を書いてくれた時、あなたはこの世の中を少し変えたんだよ。ほんとに変えたんだよ。生き続けてくれれば、世の中を変える手助けがもっとできるんだよ。

(2:44)
何年もの間、ドラマは現実の世界での議論と密接していた。ドラマの脚本家やディレクターたちさえも、Proposition 8 の可決に異議を唱えているものの、カリフォルニア州は、同性愛結婚の権利をめぐって現在進行形の争いによろめいている。ベットとティナは何年にもわたって、実際の平等とは実はどうなのかというところを描写している。

(3:02)
受付の女性: どちらが母親?
ベット&ティナ: 私たち二人が母親よ。
受付の女性: 普通、一人の名前しか書かないのよ。
ベット: 冗談でしょ。

(3:09)
ローレル・ホロマン: 出生証明書には二人の名前が記載されているのに、病院では二人の署名を認めてくれず、どっちが母親なのか訊くばかり。私たち二人が母親なのに。

(3:18)
ベット: ここはロサンゼルスでしょ。同性の家族なんてそこいら中にいるじゃない。娘はこの病院で生まれ、私たち二人の名前が出生証明書に載っているの! それなのにどうしてそれでやってくれないの。このお役所うじ虫が! いい加減に娘を早く医者に診てもらってよ! お願いだから、、、。

(3:32)
ローレル・ホロマン: 自分の娘を養子にするのに、家庭調査を受けなくてはならないのよ。

(3:38)
アンジェラ・ロビンソン: ドラマが進むにつれて、違ったタイプのレズビアンを並べて描写できるようになってきた。

(3:46)
マーリー・マトリン: 耳の不自由なレズビアンというキャラクターは、これまでテレビに登場したことがなかった。だから、このドラマが初めてのことよ。私がテレビで耳の不自由なレズビアンを演じた初めての役者。聴覚障害のレズビアンにとっては、よかったことだと思う。

(4:02)
アイリーン・チェイケン: あるテーマだとみなされるようなものを取り上げる時にはいつも、ヒューマンドラマの点から取り上げてみた。キャラクターたちの人生の中で起こったことは、ドラマの中のストーリーになった。

(4:15)
しかしほぼ間違いなく、最も賛否両論だったストーリーラインは愛すべきキャラクターの死であった。

(4:23)
エリン・ダニエルズ: 5月に撮影しに行く前のことだから、3月か4月のことだったと思う。だから、撮影が始まる数ヶ月前ってことね。

(4:32)
デイナ: 胸にしこりがあるの。だからそれをとらなくちゃ。普通の処置よ。
アリス: しこり?

(4:39)
エリン・ダニエルズ: デイナが癌になると聞かされて、「OMG。ひどいよ。でもいいんじゃない。」って思ったけど、そのあとすぐに「え、死んじゃうんだ。そんなのぜんぜんよくない。」って理解したわ。

(4:49)
キャサリン・メーニッヒ: 私がどう思ったか知ってるでしょ。もちろん賛成しなかった。

(4:51)
シェーン: あれれ、何時?
みんな : Yeah!
カルメン: みんな行かなきゃね。
デイナ: 大丈夫。ララがいるから。ほんとに大丈夫。

(4:58)
レイシャ・ヘイリー: キャストにとっても視聴者にとっても、それは受け入れ難いことだった。だってキャラクターの一人がそんなことになるなんて初めてのことだったから、、、 あんな大変なことに、、、。

(5:13)
アリス: You are beautiful.

(5:15)
ローズ・ラム: たくさんの反響があった。デイナというキャラクターが大好きだった。どうしてそんなことができるの? 彼女は素晴らしかったしすごく面白かったのにと。そう確かにその通り。ただ不幸にも癌になってしまったというしかない。

(5:26)
ララ: 食事は何か特別なものを、、、
デイナ: 死んじゃうの?

(5:28)
ミア・カーシュナー: 流れが早すぎたわ。

(5:30)
ローズ・トローシェ: 早く死なせすぎだね、現実離れしているかな、みたいな感じだったのを覚えている。

(5:38)
キャサリン・メーニッヒ: みんな懸念はしてたんだ。乳癌になるシナリオをやるんだったら、ストーリーを現実的にやらなきゃならないのに、あの年齢でプロのアスリートがあんなに早く、っていう大げさな時間フレームだったから。

(5:50)
ローズ・トローシェ: それはテレビ界では常に戦い。1年に何話しかないところ、丁寧に作り上げていくなら22話あったらなぁと思うようなときが戦いなのよ。

(6:00)
アリス: Hi.

(6:01)
デイナがベッドに横たわっていて、仲間たちが彼女の周りにいるシーンでの涙はどれも本物だった。

(6:06)
デイナ: Hi.

(6:07)
エリン・ダニエルズ: すごく寂しい。家族の元を離れるようなものだから。

(6:11)
ベット: We love you.

(6:12)
アイリーン・チェイケン: デイナの死の反響がどれだけすごいものか事前にわかっていたら、あのストーリーラインは考え直していたかもしれない。

(6:21)
医者: 血圧が落ち始めたんです。我々努力はしたんですが、血圧は戻らず心臓が停止しました。

(6:28)
アイリーン・チェイケン: 私たちが伝えてきたストーリーの正当性を信じるわ。本当にいいストーリーだったし、真実だから。神経細やかに注意を払って伝えられたと思うし、とっても重要なメディカル・ストーリーだったのではと思う。

(6:41)
エリン・ダニエルズ: 死すべき運命にまで深くかかわれたキャラクターを演じることができたことは、素晴らしい経験だった。

(6:50)
常に本質的なところで女性に関する問題に関連し、『Lの世界』はテレビ史上初めて、トランスジェンダーをレギュラーキャラクターとして登場させたことで、レズビアン・カルチャーにおいて頂点に立った。

(7:01)
ダニエラ・シー: 幅のある役だということと、テレビでトランスジェンダーのキャラクターを演じるのだとわかった時、それがどれだけ重要なことか理解していた。それまでトランスジェンダーは、間違ったイメージでさえも描写されることがなかったし、ほとんどのメインストリームのメディアでこれまで決して描かれることのなかったことだから。

(7:13)
ビリー: Jenny and Moira.

(7:15)
ミア・カーシュナー: ダニエラ・シーの演技は見事だったわ。

(7:17)
ビリー: Welcome home. Come on in.

(7:19)
ミア・カーシュナー: それはチャレンジするに値するキャラクターだし、ダニエラが一生懸命その役に取り組んでいるのを知っている。

(7:22)
ビリー: 他の名前も使ったりするの?
モイラ: とくに、、、
ジェニー: 時々、“マックス”で通してるわ。
ビリー: マックスね。ファンタスティックないい名前。

(7:29)
キャサリン・メーニッヒ: それは、とっても重要な伝えるべきテーマだったよ。

(7:31)
ダニエラ・シー: 一般的にはアウトサイダーなのかもしれないが、自分が自分でないような、そして心と身体が分離しているような気がしている人のストーリー。よくある話だと思うよ。誰でも少なくとも一人くらいそういう人を知っていたり、自分の中にそんなような自分を少しばかり感じたりすることってあるんじゃないかな。

(7:44)
アンジェラ・ロビンソン: ロブスターエピソードは、私のお気に入りの一つ。

(7:47)
モイラ: サラダとフライドポテトを。それでいくら?
ウエィター: 14ドルです。

(7:51)
アンジェラ・ロビンソン: マックスは彼女たちとここに入ってきたが、その場で明らかにしたトランスジェンダーであることの他に、階級の違いをも露呈した。

(7:59)
モイラ: ロブスターの面白い話があるよ。ロブスターを鍋で茹でるでしょ。オスは煮え立ったお湯の中に入れられたとわかると、踏み台のようなものを作ってお互い助け合って脱出しようとする。でもメスは、ただお互いを掴み合って足を引っ張り合うんだ。「死ぬときは皆道連れだ。」っていうようなもの。それって、恥ずかしいよね。

(8:19)
ダニエラ・シー: これははっきり言っておきたいんだけど、マックスのことは、シーズン2のように素敵な服や靴で着飾るよりも、労働者階級の代弁者であって欲しかったし、そのレベルにとどまっていて欲しかったんだ。でもその一方で、社会からはみ出た人の成功物語を見たいという声もある。性転換者として社会で成功している良い例を見せるのは良いことだと思うから、他の人の賢明な意見を譲歩して受け入れる必要があるなとも思ったよ。

(8:43)
マックスはジェンダー・ポリティクスの渦中、そしてターシャというキャラクターは、軍人の “don't ask, don't tell”ポリシーにおいて、軍の政治問題の渦中に陥った。

(8:53)
1994年に同性愛者が同性愛者であると公表することを軍が禁止して以来、男女 12,500人が解雇されている。その問題に大きく関わったのがターシャだった。

(9:07)
ミア・カーシュナー: 軍でのこと、PTSD (心的外傷後ストレス障害)のこと、その他諸々、ターシャの視点で見ることができたわ。

(9:15)
アイリーン・チェイケン:  ターシャというキャラクターを採用することを決めたときに、“don't ask, don't tell”のストーリーを盛り込むのに何の迷いもなかった。

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